熱海 湯前神社

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熱海 湯前神社

正月に来たとき、今年こそ熱海で梅見をしようと決意。今回、熱海梅園にて達成。この翌日、来宮神社を経て、早咲きの桜を求めて海岸に向かいますと、神社発見。

温泉の神様ですね。

少彦名神を祀る。少彦名神は温泉の神として日本各地に祀られているが、本来は大湯そのものを神として祀ったものと思われる。

湯前神社由来記
祭神 少彦名神
玄古 大己貴神、少彦名神の二柱我が秋津洲の 民が夭折することを憫み禁薬と温泉の術を制 めたまいき(伊豆風土記)とある如く温泉の神とし て古代から尊崇されている。
例祭 二月十日。十月十日
由緒
旧記に依れば「今から一千二百余年前(天平 勝宝元年)神、小童に託して曰く、諸人此なる温泉 に浴せば諸病悉く治癒せんと因って里人祠をたて 少彦名神を祀る」とあり。
然れども往古熱海に温泉の湧出せし時には既 に祀られしものと考えられる。永正十八年、寛文七 年に再興している。平安朝の頃より徳川明治に至る迄公 家、将軍、大名等を始め入浴者及び一般庶民の崇敬 が厚い。
特殊神事 献湯祭。湯汲み道中。
毎年春秋二季の例祭に当り神前に元湯の温泉を献湯し て浴客の健康安全を祈り併せて江戸城へ当温泉を献上せ し往古を偲んで古式に則り「湯汲み道中」が行われ此の 日は市中が賑わう。

鳥居をくぐった右側には、源泉がコンコンと湧き出ている。さすがに湯前神社である。右が、温泉の手水。境内に沸く源泉。

地味な桜を見て、地味で美味な蕎麦を頂いた。

 

 

2014年2月24日参拝

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 熱海の温泉は人王25代仁賢天皇(488-498)の 頃、温泉が海中に湧き出て魚類が死に絶えそのために人跡も絶えてしまっていた。それから180年程たった人王39代天智天皇(668-671)の天平宝字 の頃、箱根権現に徳の高い僧が居り、日々万巻の経本を読んでいたので人々は万巻上人と呼んでその徳をたたえていた。あるとき常陸の国の鹿嶋明神参詣の帰 途、熱海を通り会場を見渡したところ波の内より煙が立ち昇り火焔が吹きだして魚類は焼け死に焦熱地獄の様相を呈していた。上人はこれを見て大変哀しまれ、 暫らく立ち止まってお経を読み念仏を唱えているとき、どこからか白髪の翁がやって来て上人に向かい「見られるようにこの海中に温泉があって熱湯を噴出し魚 類を焼き殺している事を常に哀れと思っていた。そればかりではなく人の万病を治す不思議な霊湯を海中に置いておくのは玉を淵に沈めておくに等しい。どうか 仏法の功徳を持って上人がこれを祈りこの霊湯を山里に移し給えばその功徳は幾万年にも伝えられるであろう」と言い終わるとその姿は見えなくなった。上人は 「只人ではない」と思い、断食して21日祈ると満願の夜後の山々が鳴動し山が崩れて石と石の間から熱湯が湧き出し、その有様は「神竜が口を開いて水を吐き 出しているようだった。山東庵京山「熱海温泉由来」